和尚の月いちメルマガ・2025年7月 失敗即ち成功の手前
2025年07月01日
あなたは最近、何かに失敗したと感じたことはありますか?
「うまくいかなかった」
「迷惑をかけてしまった」
「自分にはやっぱり無理だったのかも」
そんなふうに思った日は、きっと誰にでもあると思います。
でも、仏さまの教えを通して見れば、失敗はけっして“悪いこと”ではありません。
「失敗は、仏様がくれた学びのチャンス」
仏教では、すべての出来事には“因(原因)”と“果(結果)”があると教えています。
成功も失敗も、そこに至るまでの流れがあって、それは「学ぶために起きた必然」なのです。
私たちが失敗から感じる「痛み」や「後悔」は、実は“成長の芽”でもあります。
その出来事を見つめなおすことで、「どうすればよかったか」「次はどうすればよいか」が見えてくる。
そこには、仏さまが私たちに届けてくれる“気づき”があるのです。
仏教の言葉に「失敗即ち成功(しっぱいすなわちせいこう)」という教えがあります。
失敗と成功は別々のものではなく、同じ道の途中にある通過点なのです。
あなたが「ダメだった」と思うその体験も、「今だから気づけた」何かがきっとあるはずです。
むしろ、失敗するからこそ、謙虚になり、人に優しくなり、真の強さを身につけていけるのです。
だからどうか、自分を責めすぎないでください。
失敗は、仏様がくれた学びのチャンス。
この言葉が、あなたの今日を少しでも軽く、やさしくしてくれますように。
浄光寺から、心を込めて。
感謝合掌 林 映寿